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二、昼寝~気が変わった~

なんでこんなことに、なっちまったんだ・・・?

視線を斜め下にずらすと。
俺の肩に頭を置いて、気持ちよさそうに寝息をたてるいづる。

起きる気配は、まったくない。




というのも、小半時前。

野郎共と海へ繰り出すため、廊下をどすどす歩いていた。
すると、前方に小さな塊。

目を凝らして近づくと、壁にもたれて眠っているいづるだった。

一応だが、ここは縁側・・・。
さっきから姿が見えねえと思っていたら、こんなとこで寝ていやがったのか。

あたりに人影がないか、確認して。
なんとなく、隣に腰かけてみる。

顔を覗き込む。
こいつの寝顔とか初めて見るな。

・・・隼人に似なくてよかった。

そんなことを思いながら、どうしようか考える。
このまま置いておくのもまずいだろうし。
かといって起こすのもちと気が引ける。

どうしたもんか・・・。

空を見上げてため息をつくと。
すとん、と。
肩に軽い衝撃。

見ると、いづるがこっちにもたれかかっていた。

そして、今に至る。



誰かを呼ぼうにも、身動きが取れない。
大声を出したら、絶対こいつ起きる。

しばらくじっとしてたら、海に行く約束をしてた奴が俺を探しに来た。

「アニキ、どうしたんスか?」
「おう、お前いいとこに来たな。ちと頼みたいことが・・・」

そいつからいづるは、俺の影になっていて見えねえ。
事情を説明して、誰か女中でも、呼んできてもらうつもりだった。

だが。


「もとちか・・・さま・・・」


なんだか気の抜けるような。
いづるの寝言を聞いて。

気が変わった。


「すまねえ。今日は海は中止だ」

不思議顔をしているそいつに、手招きをして隣を指さす。
そいつはゆっくり不思議そうに近づいてきて、俺の隣を覗き込むと。

そういうことっスか、と。
にやりと一笑。

「アニキも隅に置けないっスね」

そんな捨て台詞を吐いて、もと来た道を戻っていった。

おいおい。
それはそういう意味だ?

そんな俺達のやりとりにもまったく気づかず。
眠りこけるいづるの頭に、頬を当ててみる。

たまにはこういうのも、悪くねえな。





しばらくして。

目を覚ましたいづるが、ものすごい勢いで俺に頭を下げたのは。
また、別の話。
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